2021年を通じて、NFT https://en.search.wordpress.com/?src=organic&q=crypto に関するニュースが日本中で話題となり、英辞典『Collins』による2021年の「Word of the Year(今年の単語)」にも NFT が選ばれた。2021年に販売された NFT は、第3四半期で107億ドルとなっており、第1四半期の12億ドルおよび第2四半期の13億ドルから急増している。
狂騒の中心にいる NFT には「デジタル消費主義について何か深い示唆を与える文化的プロダクトなのか、馬鹿げた金額を稼ぐための皮肉な何かなのか」という相反する目線が向けられている。一体、NFT https://kasotsuka-crypto.com/%e3%82%ab%e3%83%ab%e3%83%80%e3%83%8e%ef%bc%88ada%ef%bc%89%e3%81%ae%e8%b3%bc%e5%85%a5%e6%96%b9%e6%b3%95/ とは何なのだろうか?
NFT とは「非代替性トークン(Non-Fungible token)」のことを指し、ブロックチェーン技術を用いて発行されたトークンのことだ。そのトークンに紐付けられたデジタルアートやデジタルコンテンツなどを含めて NFT と呼ぶこともあるが、両者は正確に言えば別物だ。
まず「非代替性」および「トークン」について、それぞれ見ていこう。
非代替性(Non-Fungibility)とは、代替可能性(Fungibility)の対義語だ。
「非代替性を持つ資産」とは、経済的な文脈においてそれぞれが唯一無二の価値を持つ資産や貨幣を指しており、たとえばピカソによる絵画作品が挙げられる。どれほど精巧な模写やレプリカであっても、ピカソ本人によって描かれた作品を代替することは出来ない。またピカソによる絵画作品であっても、時代背景や来歴(所有者の履歴)、作品サイズや保存状態によって作品ごとに経済的価値は異なる。このように絵画をはじめとするアート作品は、非代替性を持つ資産の代表例だ。
また、不動産も非代替性を持つ資産の1つだ。不動産の経済的価値は建物の形状だけでなく、周囲の騒音や治安、経年劣化、設計者の評価など様々な要素によって評価される。そのため1つとして同じ資産は存在せず、非代替性を持っている。
一方、1万円札などの貨幣は代替可能性を持つ資産だ。誰が持っている1万円札であっても、経済的価値が同等であることが前提とされ、そのため簡単に交換・取引することが可能となっており、貨幣の重要な要件となっている。また株式や貴金属についても同様に、同じ単位の資産であれば代替可能性を前提として、交換することができる。
非代替性を持つ資産、代替可能性を持つ資産
非代替性を持つ資産
代替可能性を持つ資産
絵画・彫刻
ピカソ《泣く女》など
法定通貨・貨幣
1ドル札、1万円など
不動産
仮想通貨
Bitcoin など
NFT
原油
貴金属
金・パラジウムなど
このように資産には、非代替性を持つものと代替可能性を持つものがある。
ただし、ある特定の資産であっても、非代替性を持つ場合と代替可能性を持つ場合がある。たとえば、Aさんが所有する自動車をBさんに貸したとする。その場合、Bさんは別の自動車を手に入れて、返却することは出来ない。もちろんそのような契約も理論上は可能だが、一般的にはAさんから借りた自動車を返却する必要がある。この場合、Aさんの自動車は非代替性を持っているが、大量生産されている自動車そのものは代替可能であるため、対照的な性質を有している。
同じ様に、石油は一般的に代替可能性を持つ資産と見做されるが、輸送の制限や安全保障上の制限、OPEC(石油輸出国機構)の政治性などから非代替性を持つ資産だという